昭和の前半はアレルギー疾患は少なかった
昭和世代の方々は子供の頃を思い出してみてください。春先に花粉症で鼻をグスグスさせている同級生、アトピーで苦しんでいる同級生、どのくらい記憶にありますか?あまりいなかったのではありませんか?現在では小学生の時点で約半数が花粉症の症状を発症しています。
原因は環境の変化、大気汚染、食の欧米化など複数あげられています。環境変化や大気汚染は医師や患者様の努力ですぐにどうこうできるものではありません。しかし食生活は別です。何を食べるか、何を避けるべきかは私たちに主導権がありすぐにでも取り組むことができます。
食事の乱れで悪化する皮膚疾患
アレルギー疾患は食生活の欧米化(高脂肪食・肉食)や加工食品の増加と深い関係があり、食事の乱れで腸内環境が悪化すると炎症はさらに誘発されます。当院での患者様への指導の中で私が最も力を入れているのが食事指導です。アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎・鼻炎、じんましんなどのアレルギー疾患だけではなく脂漏性皮膚炎、乾燥肌、乾癬、ニキビなども食生活の乱れで悪化する代表的な疾患です。
また食生活の乱れで腸内環境が悪化すると免疫力が低下するため感染症のリスクも上がります。
食生活の乱れは同時に多数の臓器を障害する
食生活の乱れで発症するのはもちろん皮膚疾患だけではありません。日本では乳がん、大腸がんが年々増加しているのはご存じの方も多いでしょう。脂漏性皮膚炎が何度も再発する(生活習慣が改善されていない)患者様の中から乳がん、大腸がんに罹患する方々が当院でも年々増加しているのは深刻な問題です。当院を受診された脂漏性皮膚炎の患者様の中で乳がんや大腸がんにかかったことがある、新たにがんを指摘されたという方はクリニック開院当初(1997年)から比べると最近(令和7年)では10倍に増加しています。(がんの増加と食事の関係については別の投稿『肉食・高脂肪食でがんが激増』をご参照ください)
薬を処方されているうちは「治った」と思わないでください
処方された薬で症状が改善することを治ったとは思ってはいけません。原因を改善しない限り症状は繰り返します。それを薬で抑え続けているのは治ったとは言えません。また西洋医学の治療薬は局所の病変や特定の病気をピンポイントで治療するものがほどんどです。つまり皮膚科の処方薬で改善されるのは皮膚だけ、内臓や脳は食事の乱れの影響を受け続けています。そんな状態は健康的ではありません。
食生活を改善してくださった患者様は症状が再発することが少なくなり、当院への通院回数が減ったり通院から卒業されたりします。私は投薬の終了、通院から卒業をもって治ったと見なしています。
